地理本ジャーナル

地理、鉄道、道路、地形、山、たまに政治経済。の周辺をとにかく紹介していくブログです。

【鉄道】京都市交通局の若手が頑張っている話

karasuma.keizai.biz

京都市役所は、最近色々頑張ってます。入洛者の数も年々うなぎのぼり。市役所の活動もそんな流れもあってか、外向けの活動が随分とソフトになっている感じです。

www.travelvoice.jp

以前の交通局は相当硬いイメージでしたが、すっかり垢抜けてしまい若手の職員有志が動画を公開するまでになっています。

この動画、ニュースになっているのに、youtubeで検索しても出てきません。。削除されてしまったのでしょうか。ぜひ見たいのもです。

京都のブランド力はとんでもない。常に市別の魅力度ランキングでは札幌市と双璧。小学校や路面電車を日本で初めて始めた新し物好きの血を生かして、柔らかく、はんなりしていて、可愛らしい、澄んだ文化を長く作っていってほしいです。そのためにも規制だけでがんじがらめにする市役所ではなく、新しいアイデアにそそぐ「良質な油」のような存在であってほしい。頑張れ、京都市役所!

www.nikkeibp.co.jp

東京マラソン!

無事完走!新コースは最後の10キロ。有楽町→高輪折り返し→東京駅。特に最後の1キロらすばらしい雰囲気でした。

www3.nhk.or.jp

 ただ、荷物置き場の日比谷公園までが遠かったです。。。ほとんど霞ヶ関という公園の西端まで歩きました。ゴールの素晴らしさを考えると仕方ないのかもと思いますが改善の余地があるでしょう。

それでもまた出たいですねー。

【医療】地域医療機関のホールディングス会社?地域医療連携推進法人が4月より設立可能に

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日本は、医師が自由に診療所を原則自由に開設できる制度を取っています。その分折角投資した医療設備や、腕のいい医師が十分に知られなかったりのケースがあるのではないでしょうか。

こうしたロスを生まないように、地域の様々な非営利団体があたかも一つの持株会社傘下にあるような団体を作るということが今回の新たな法人制度の趣旨のようです。

競争ではなく協働の取り組みの一環。人生100年時代が現実味を帯びる中、医療・介護施設の機能は自治体、地域に取ってますます中核的な存在となっていくでしょうから、より効率の良い制度の設計が求められると思います。気になる法人の登場です。

 

【東京】いよいよ11周年の東京マラソンが明後日に。

youtu.be

新コースに生まれ変わった東京マラソンが、いよいよ明後日2月27日に開催されます。ざっくりしたコースの違いはこんな感じです。

従来のコースは、「東京都庁飯田橋~皇居前~日比谷~品川~銀座~日本橋~浅草雷門~築地~豊洲東京ビッグサイト」で、新コース案は、「東京都庁飯田橋~神田~日本橋~浅草雷門~両国~門前仲町~銀座~高輪~日比谷~東京駅前・行幸通り」となる。

 引用元:東京マラソン「ゴール変更」はこんなに正しい | 「走り」を制する者は仕事を制す | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

2度応援に行きましたが、終盤が埋立地であり、今ひとつ沿道の観客が盛り上がっていない印象がありました。ところが今回は終盤が品川→日比谷→行幸通り、そして東京駅を見ながらのゴール。最高です。

悔いのないよう走ります。

http://www.marathon.tokyo/about/course/pdf/illustmap_2017jp.pdf

【ホテル・旅館】いよいよ民鉄大手が民泊に参入!『京王電鉄 鉄道会社初の民泊事業参入』(ワールドビジネスサテライト)

www.tv-tokyo.co.jp

いよいよ大手民鉄が民泊参入してきました。京王グループは、京王プラザホテル、京王プレッソインの2つのラインで古くからホテルビジネスを展開しているので、そのノウハウとブランドを転用していくのでしょう。

これを皮切りに民鉄各社が追随する流れになるではないでしょうか。ただし沿線のホテル事業者からの反発が相当予想されますね。今回は大田区の民泊特区制度を活用しているため大きな混乱はないでしょうけれども、既存の宿泊事業者との共存共栄に向けた方策が必要だとは思います。

やはり、民泊事業への将来性を感じての参入なんでしょうね。東京は住宅街も面白い。普通の駅や住宅街い素晴らしいレストランがあったりする。東京の民泊需要はもっと拡大するかもしれません。今後の他社の動向が気になります。

京王電鉄HPよりプレスリリース】

https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2016/170214_minpaku.pdf

【書評】サクっと3時間、もう一周読んで4.5時間で深まる『入門 東南アジア近現代史』

 

入門 東南アジア近現代史 (講談社現代新書)

入門 東南アジア近現代史 (講談社現代新書)

 

 ざっくり500年を300ページに閉じ込めた

「多様性の中の統一」が本書のキーワード。言語も違う、宗教も異なる、経済体制も別な11の国が、ゆる〜くあたかも一つの国のような存在感を示すためにひねり出された概念。近現代史と銘打っていますが、現在の東南アジア諸国の原型となった近世あたりの土着国家の説明(アンコールワットやボロブドゥール遺跡の話)からドゥテルテフィリピン大統領、南沙諸島問題まで一気に概括します。

翻弄されまくる近現代史

香辛料の産地として目をつけた列強の争奪、欧米の国民国家の枠組みを持ち込まれたことが民族同士の紛争に発展していくことから始まり、日本の大東亜共栄圏構想に組み込まれたり、第二次大戦後の植民統治の方法によって、あるいは採用された経済体制によって、同じ東南アジアの地域内で大きな経済格差が生まれてしまう。列強の都合によって「いいように」振り回されてきた様子がテンポよく表現されています。

成長もいまだ不安定な政情というツンデレが魅惑のエリア

驚いたのは、シンガポールも事実上の独裁政権であるということ。野党勢力を無視できる規模で第1党が政権を担い、政策を展開しているのは知りませんでした。マレーシア、タイもしかり。真の意味での民主国家にはまだ遠い位置にいることを知りました。しかし、事実上の独裁者による長期政権の強さ、欧米留学組のテクノクラートによる大胆な経済政策、6億人を超える域内人口といった東南アジアの潜在力と、バーんっと成長してきた強さ、そして蒸し暑い気候と若年が多い人口構成。日本との関係も、東アジアに比べれば良好です。様々な面で魅力的なエリアであることを再確認。次の旅行は東南アジアに行ってみたいな、とも思わせるパワーも感じられます。

地図がもっと欲しい。そして2度読み返したい。

地域史は話題が広範になってしまいます。本書へ注文するならば、地図をもっと掲載して欲しかった。冒頭の全体地図くらいしか参照すべき地図がないし、本文中の地名が掲載されていないので、どのあたりのことを指しているのかが少しわかりにくかったのです。

頭の中で複数の国の出来事が交錯してしまい理解しきれないことがある。本書もまさにそう。理解のためにもう一読したい。

ますます重要なパートナーになることは間違いなのない東南アジアの全貌を知りたい方、おすすめです。

【鉄道】日本一安い北大阪急行の初乗り運賃が値上げ。

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確かに安い。初乗り運賃が90円から10円値上げして100円になります。もともと安いですから、やはり安いですね。

北大阪急行は、万博開催時に多額の運賃収入を得た上で、万博のために臨時敷設した路線をズバッと切り捨てたことが功を奏し、安い運賃で運営ができているようです。

現在、箕面市への延伸工事を進めていたり、ホームドアの設置したりなどでコストがかさみ運賃に転嫁せざるを得ないとの結論にいたったとのこと。

少し古いですが、下記の記事などで指摘の通り、上下分離方式にして線路敷設のコストを利用者に転嫁するのなら、道路をタダに近いコストでつかっている陸上輸送機関などと比べて鉄道事業者が不利であり、ひいては利用者の便益を下げるという指摘はもっともです。北総線の運賃が割高にすぎるという指摘がされていますが、同じ展開になってしまうのではないかと。北大阪急行の場合は、すでに投資資金を回収していると思われるので、経営のモラルハザードが起きかねないのではとも思います。

今後どのように運賃が上がっていくか、推移を見守りましょう。

bizmakoto.jp