地理本ジャーナル

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【スタジアム】DeNAはハマスタとともに生きるのか 増改築費用の肩代わりで増改築後40年のスタジアム管理を市に要求

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さらに40年の契約更新

2017年3月に発表されていた、横浜スタジアムのリニューアル構想の続報です。「横浜スタジアム」増改築(6千席増設)の建設費を「株式会社横浜DeNAベイスターズ」の子会社でありスタジアム運営会社でもある「株式会社横浜スタジアム」(ややこしい・・・)が肩代わりする。その見返りとして向こう40年間のスタジアム管理を要求するようだと複数のメディアが報じています。この提案に対して、横浜市は前向きな姿勢を示しているとのこと。

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開場時と同じ手法「公設民営」

今回の増改築を、ハマスタが開場した当時と同様、事実上の「公設民営」という手法を使うようです。民間企業(横浜スタジアム開場時は、第三セクター)が建設し、竣工と同時に市に寄付する。その見返りとして建設した民間企業がスタジアムの優先利用権を得る。つまりハマスタの所有権自体は市にあるものの、実際の管理運営は民間企業である株式会社横浜スタジアムが行う、という手法です。f:id:jonjis:20170515234512p:plain

 横浜スタジアムの事業運営スキーム

(出所:公共施設・インフラの改修、維持保全へ のPPP(Public Private Partnership/ 公民連携)導入に向けた共同研究報告書  横浜市みずほ証券株式会社

 

横浜のまちとともに

株式会社横浜スタジアム横浜市は、昭和52年(1977年)12月から平成34年(2022年)に渡る45年間という長期の管理運営契約(下記参照:「横浜スタジアムの建設及び管理運営に関する協定」)を結んでいます。ベイスターズが長期にわたる赤字を垂れ流した大元と言われる契約です。※ベイスターズと株式会社横浜スタジアムとの契約ではありませんf:id:jonjis:20170515235529p:plain

協定書(1ページ目抜粋)

(出所:横浜市ホームページ 

http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/pdf/siryo/j1-20120619-so-41.pdf

今回の契約はどこから起算して40年なのかはわからないのですが、スタジアム管理自体をさらに40年更新するということなのでしょうか。

だとすれば、「横浜とともに生きる」。DeNAはそう考えているのでしょう。JR関内駅至近という立地。ボールパーク構想にあるように日本大通りハマスタが「つながる」ような演出ができれば、世界にも類をみない、海と街と人と野球が一体化するすばしいスタジアムになるでしょう。期待が高まります。

 

 神奈川県庁から大桟橋方面を。観光客で賑わう。

同じく神奈川県庁からハマスタをのぞむ。5点差をひっくり返した東京ヤクルトスワローズ戦が行われていた。