地理本ジャーナル

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【書評】ジャケ買いをちょっと後悔、電車本というより根拠の弱い自己啓発本『電車でお得に日常を離れる週末「テツたび」ライフ』(鈴木翔)

 

電車でお得に日常を離れる 週末「テツたび」ライフ

電車でお得に日常を離れる 週末「テツたび」ライフ

 

著者には大変申し訳ないのですが、見た目で買ってしまったことを少し後悔しています。週末旅行テクニック集を期待していたのですが、根拠の薄弱な自己啓発本のような内容でした。正直にいうと、ほとんど得るものはありませんでした。

本書の形式は、鉄道旅の心構えや準備、テクニック(というほどの内容ではないのですが・・)を2から3ページで完結するエッセイです。

著者は、プロフィールを見る限り1982年生まれなので、このブログのエントリーを書いている時点(2017年3月)で34〜35歳だと思います。が、年輩者に説教されている感じです。例えば次のようなところです。

旅ができない人はリセットできません。今の人にはこういう考えがない気がします。(12p)

愚痴、悪口、噂話をしている人は優等生に多いです。我慢は万病の元です。優等生は気持ちの乱高下が激しいので、過激な発言をした後はものすごく落ち込みます。(48p)

鉄道と関係のない話が多かったり、根拠がない話で妙な言い切りを多用するあたりが非常に気になります。文章も全体を通して稚拙な印象です。プロの編集が入っているようには感じられませんでした。

全体で158p。一話が完結すると改ページするので余白も多いです。内容は非常にシンプルなので一気に読めてしまいます。テクニックも全くないわけではありません。大型書店の鉄道コーナーに平積みされていますので、もしフィーリングがあえば。