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地理本ジャーナル

地理、鉄道、道路、地形、山、たまに政治経済。の周辺をとにかく紹介していくブログです。

【地下鉄】毎日新聞も期待。大阪市営地下鉄の民営化が、さらに大阪の中心を熱くする

そう思います。4月にいったけど、以前よりとにかく活気があった。私だけでなく、あの毎日新聞も期待しています。安全運行以外には、都市開発。大阪城公園の大胆な官民連携を考えた大阪市。いまならできそうな期待感があります。

jonjis.hateblo.jp

 

 

【スタジアム】DeNAはハマスタとともに生きるのか 増改築費用の肩代わりで増改築後40年のスタジアム管理を市に要求

www.yomiuri.co.jp

さらに40年の契約更新

2017年3月に発表されていた、横浜スタジアムのリニューアル構想の続報です。「横浜スタジアム」増改築(6千席増設)の建設費を「株式会社横浜DeNAベイスターズ」の子会社でありスタジアム運営会社でもある「株式会社横浜スタジアム」(ややこしい・・・)が肩代わりする。その見返りとして向こう40年間のスタジアム管理を要求するようだと複数のメディアが報じています。この提案に対して、横浜市は前向きな姿勢を示しているとのこと。

www.nikkeibp.co.jp

開場時と同じ手法「公設民営」

今回の増改築を、ハマスタが開場した当時と同様、事実上の「公設民営」という手法を使うようです。民間企業(横浜スタジアム開場時は、第三セクター)が建設し、竣工と同時に市に寄付する。その見返りとして建設した民間企業がスタジアムの優先利用権を得る。つまりハマスタの所有権自体は市にあるものの、実際の管理運営は民間企業である株式会社横浜スタジアムが行う、という手法です。f:id:jonjis:20170515234512p:plain

 横浜スタジアムの事業運営スキーム

(出所:公共施設・インフラの改修、維持保全へ のPPP(Public Private Partnership/ 公民連携)導入に向けた共同研究報告書  横浜市みずほ証券株式会社

 

横浜のまちとともに

株式会社横浜スタジアム横浜市は、昭和52年(1977年)12月から平成34年(2022年)に渡る45年間という長期の管理運営契約(下記参照:「横浜スタジアムの建設及び管理運営に関する協定」)を結んでいます。ベイスターズが長期にわたる赤字を垂れ流した大元と言われる契約です。※ベイスターズと株式会社横浜スタジアムとの契約ではありませんf:id:jonjis:20170515235529p:plain

協定書(1ページ目抜粋)

(出所:横浜市ホームページ 

http://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/pdf/siryo/j1-20120619-so-41.pdf

今回の契約はどこから起算して40年なのかはわからないのですが、スタジアム管理自体をさらに40年更新するということなのでしょうか。

だとすれば、「横浜とともに生きる」。DeNAはそう考えているのでしょう。JR関内駅至近という立地。ボールパーク構想にあるように日本大通りハマスタが「つながる」ような演出ができれば、世界にも類をみない、海と街と人と野球が一体化するすばしいスタジアムになるでしょう。期待が高まります。

 

 神奈川県庁から大桟橋方面を。観光客で賑わう。

同じく神奈川県庁からハマスタをのぞむ。5点差をひっくり返した東京ヤクルトスワローズ戦が行われていた。

【スタジアム】大阪のスタジアムが熱い。セレッソのホームスタジアムも改修され大阪ダービーが一層加熱する

www.sankei.com

Jリーグ屈指の人気カード、セレッソ大阪ガンバ大阪のいわゆる「大阪ダービー」が3年ぶりに開催された。大いに盛り上がったようで観客はなんと4万人超え。いやーさすが。日本第二の都市で行われるダービーマッチの面目躍如といったところだ。

その両チーム、今、ホームスタジアム改革を進めているのだ。

今や日本最高のスタジアム?ガンバの素晴らしき「家」

ガンバ大阪のホームスタジアムは昨年開場した市立吹田サッカースタジアム。ピッチが近くて、とても臨場感のある観戦が楽しめる。素晴らしいスタジアムだ。吹田はガンバが中心となって寄付を募り建設。スタジアムを市に寄付し、自らが指定管理者になることで、所有権は市にありながら、あたかもクラブが所有しているかのように改修なり、スタジアムでの物販収入を得ることができる。もちろん市への上納金が発生するわけだが、公共物を利用しながらビジネスを行える手法として特にスポーツ施設の民間委託に利用されている比較的新しい手法だ。同じくJリークでは、鹿島アントラーズが、プロ野球では千葉ロッテマリーンズなどが利用している手法でもある。

指定管理者解説↓

横浜市 指定管理者制度関連情報 指定管理者制度とは

ガンバ大阪のビックスポンサーはパナソニックである。親会社の技術を十分に活用した施設の追加をクラブ社長自ら匂わせている。これはめちゃくちゃ楽しみである。

headlines.yahoo.co.jp

「サッカーを見て楽しむという意味では日本屈指。どこから見てもすごく近いですし、きっとまた訪れたくなる場所だと思うんです。そこに加えて、音と光の演出。いま、世界的にスタジアムのスマート化の流れがきている。パナソニックのノウハウを活かして、さまざまな試みを仕掛けていきたい。ひとつのショーケースとしていち早く我々が導入して、それがいろんなスタジアムに展開されていけばいいですね。安全、快適、楽しい。是非足を運んでいただきたい」 山内隆司社長 インタビュー より

美しき桜のスタジアムを。セレッソの「屋根」

一方のセレッソも、昨年の4月から長居スタジアムのある長居公園の指定管理者になった。これである程度自由にスタジアムの改修ができるようになる。ヤンマースタジアム長居は、2002年のサッカーW杯でも利用された由緒ある、国内屈指のビッグスタジアムだ。だがしかし、陸上競技場であるがゆえに、サッカー専用スタジアムと比較してしまうと観戦の臨場感に欠けるところがあった。

www.sankei.com

ところが、セレッソも進めていたのだ、新スタジアム計画。これは私、全く知らなかった。隣の球技専用競技場キンチョウスタジアムの改修が進められていた!びっくりである。

j2tsushin.blog.jp

これが、またえらいカッコいい。ヨーロッパスタイルというかアシンメトリーな感じがなんとも。こちらも市民の寄付を募って建設。セレッソが指定管理者である2020年までに完成させて大阪市に寄付をする方法を取るようだ。かなりガンバに似た方法だ。長居公園は、地下鉄御堂筋線を使えば大阪市の中心部からのアクセスがすこぶる良い。梅田から21分。吹田に比べるとこれは随分大きなアドバンテージだ。

関西が盛り上がらな、日本のスポーツ界は盛り上がらん

ガンバは着々とビッグクラブへの道を進んでいるように見えるが、セレッソは今一つ安定感にかける。しかし、香川、清武、乾、柿谷とキラ星のような選手を輩出する素晴らしい育成機能を持ったクラブだ。両者が切磋琢磨して、西のプロスポーツを盛り上げることがとても重要なことだと思う。阪神タイガースだけではないんだぞと。

その舞台が順調に整備されていることは日本のスポーツビジネスにとっても意義深いことのはずだ。とにかく楽しみに完成を待ちたい。

【地形】土地のなりたち、手の加えっぷりがよくわかる『地理院地図』に新機能!

http://www.gsi.go.jp/common/000137563.pdf

地理院地図で自然の土地の成りたちや、人工造成の経緯がわかる機能がつきました。

レイヤーをかけるとその土地の地盤、自然地形であれば氾濫原であるとか大地であるちか、人工地形であれば、盛り土地形であると言ったことが表示されます!

しかも可能な限りわかりやすく地形用語も解説されていますし、土地のリスクについても一般論としてですがわかりやすく記載されています。

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↑村山貯水池のあたり

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↑横浜の中心地

【地下鉄】大阪市営地下鉄の民営化は何をもたらすのか

日本最大のディベロッパーは、三井不動産でも三菱地所でもない。大阪市役所である。

関西地方の公務員業界で就職口を探していた頃に聞いた話だ。そしていまも大差がないだろうことはデータを見ればわかる。予算規模が圧倒的に巨大なのだ。

平成28年でその額は実に3兆7千億円。2位の横浜市が3兆4千億円だが、横浜市の人口は大阪市より100万人以上多い。面積で言えば20ある政令指定都市で下から4番目の225㎢。人にかかる予算に大差がないとすれば、この狭い市域にモノやサービスに関する予算がそれ以上に大量に投下されているということになる。

そんな「株式会社大阪市」の象徴ともいえる市営地下鉄がいよいよ民営化される。大阪市が全額出資する会社でスタートとか、敬老パスは維持されるだとか公営の色が濃く残るが、営業キロ都営地下鉄を凌ぐ公営地下鉄最長の129.9キロ。乗降客数では東急電鉄東武鉄道に迫る規模の巨大鉄道会社の誕生だ。

大阪市は成熟した都市であるし、先述のとおり市域が狭い。これ以上の路線建設は厳しいことを考えると、安全対策の充実、混雑の緩和等がまず求められて来ることになるだろう。

公営企業ではできなかった周辺事業への期待は大きい。大阪市の一等地を大量に抱える市営地下鉄ならではの事業環境では、自ずから不動産関連事業の開発が期待される。運行技術の輸出なんていうのも商材としてはありかもしれない。

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平成28年 東京メトロ事業計画より

先行企業と比較される東京メトロは、順調に業績を伸ばしている。東京メトロにも言えることだが、他の民鉄各社と比較すると、立地自体がドル箱状態なのだ。それに甘んじず、安全対策、混雑緩和策を行なった上で、関連事業への挑戦をたゆまず続けて欲しい。何と言っても地下鉄は都市観光の花であるのだから、頑張って欲しい。

【書評】相続・贈与関係の不動産・税金についてはこれで十分『「親と実家」を考える本 by suumo 2017年版 (リクルートムック) 』

 

巷では、「大事な人が亡くなったら、こんな手続きが必要!」という感じの本がずいぶんと売れているようだ。大概は税理士や司法書士社会保険労務士らが分担して執筆している。

亡くなる人の数は急激に増えている。厚生労働省が発表している平成27年の「人口動態統計」によると平成10年に100万人だった死亡者数が、平成27年には130万人に増えている。死亡者の増加がこうした本の出版を後押ししている。

それに加えて、相続税の事実上の増税も効いているだろう。平成27年相続税法改正により、「基礎控除額の引き下げ」が行われた。この改正によって「相続税を払うべき」人が増加したこも影響しているだろう。

さて、前振りは長くなったが、しっかりした相続本を買わなくとも、今回ご紹介するムックで、結構な手続きや税の計算方法がわかってしまう。非常によくできた内容なのだ。

ご存知、リクルート社のムック本だから、中はほとんど広告。多くは不動産会社の広告だ。親から子への住宅を建てるための資金贈与は非課税になるなど、不動産を活用した節税は色々なものがある。アレヤコレヤと制度の説明と、綺麗いな二世帯住宅の写真で不動産の購買意欲の喚起と節税への強い欲望に十分応える内容となっている。

所々に配置されている、手続きは税の計算の話はわかりやすいし、様々な家族を例にして、最善の方法を提案してくれる。

広告たんまりなので、価格はたったの590円。当然スポンサーに気を使っているので、「不動産を使って有利に」的な論が多いわけだが、根本にある税法や民法の中身解説までは変えることができない。法律なのだから。税理士法人が監修したり執筆したりしていて十分に信頼の置けるものに思えた。

1000円以上する相続、贈与、遺言本を買うよりも、まずはこの手のムック本で基礎を学んだ方がいいだろう。どちらにしてもこれ以上込み入ったことを知りたければ、税理士や司法書士行政書士らに聞くしかないのだから。

大変お得な本だ。

【書評】鉄道のちょっと先の未来がいっぱい。『2030年日本の鉄道 未来予想図 (洋泉社MOOK)』

 

2030年日本の鉄道 未来予想図 (洋泉社MOOK)

2030年日本の鉄道 未来予想図 (洋泉社MOOK)

 

20年前から大好物の、大規模開発系MOOK本、久々に買いました。

写真と、完成予想図、路線図が書き込まれた地図。いずれもカラーで読みやすい。よくあるタイプのムック本で、まちづくり系記事に興味があるビジネスパーソンはぐっとくる装丁・構成です。

LRTやリニア技術など政策や技術につっこんだ内容がかなり入っています。自治体、ゼネコンのプレスリリースをのそのまま貼り付けているだけのものとはすこし異なります。

ライターさんが10人近くいるのですが、記事内容の個人差が大きい。内容的にしっかり取材ができないことはわかりますが、根拠をもう少し示した方がいいもの(今回でいうとLRTの記事など)がありました。

ただ、東京圏に限らず、全国の鉄道計画でこれだけ情報がつまったムック本はめずらしく、とても読み応えがありました。大阪ウメキタの記事はかなりわかりやすく充実した内容です。店頭でぜひみてみてください。